C-1 環境政策
1) ハイデルベルク市の環境政策
ハイデルベルク市は長期的かつ成功している環境政策において、国の内外から高く評価を得ています。経済、エコロジー、社会的分野における数多くの活動への市長および地方行政の取り組みは、「持続性のある開発」の重要な前提となっており、こうした活動が順調に進行している良い例を示しています。市民参加のもと進められる多数のプロジェクトは、持続性のある都市開発の将来の方向性を定めているといえます。総合的に作成された環境政策の成功の実証のおかげで、ハイデルベルクは国際的に将来性のある都市として、ヨーロッパ持続可能都市賞を受賞しました。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/ソーラーシステム(太陽熱・太陽光発電)付き省エネ住宅団地の見学
2) ハイデルベルク市の交通政策
1994年、長期にわたる準備期間とそれに伴う交通フォーラムを経て、市民と社会、政治、経済、連盟の関係グループの参加のもと、交通開発計画(VEP)が議決されました。VEPの内容は市民と関係政党との同意のもとに作成されました。中でも都市交通と環境保護のエコロジー的調和に重点が置かれました。またこの対策は、特に公的な旅客輸送を促進し、自転車や歩行者に優先権を与えることを目標としています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/ハイデルベルクの路面電車への乗車体験
3) 造園業者のための硝酸塩研究設備設立による、土壌品質改善
様々な有害物質による深刻な土壌汚染は、世界規模での対応策を必要としています。ハイデルベルク市では土壌保全の重要性を早くから認識し、10年前から既に必要措置を講じてきました。特に、過剰な施肥による土壌の硝酸汚染、およびこれに伴う飲料水の汚染の軽減が必要とされています。そのために、ハイデルベルク市では分析研究所を設立し、クラインガルテン(小庭園)の持ち主が、研究用の庭で土壌の硝酸塩濃度の分析を行なっています。こうした革新的なボランティア活動に対し、研究所の職員が、1997年自然保護財団より表彰されました。さらに、クラインガルテンクラブは同クラブのメンバーに対し、専門教育や専門研修を設けています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション
4) ハイデルベルク市の洪水対策
ハイデルベルクの「洪水情報および防止システム(HOWISS)」は、ネッカー川沿いに位置するハイデルベルクに対する洪水防止、対策カタログを予測に基づき作成するために、コンピュータプログラムを利用しています。HOWISSは地理的に広がった洪水の流れを時間軸で表示し、全ての必要な準備すべき、または実行すべき対策を考察してくれます。こうして、ハイデルベルクの洪水は基本的に改善されました。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション
C-2ごみ処理政策
1) ハイデルベルク市のごみ処理政策
ハイデルベルク市のエコロジー型ごみ処理政策は、ごみの量の削減とごみの効率的な分別、およびコンポストの推進を重要目標に掲げています。地域全体の生ごみを堆肥化に利用されている巨大技術装置は、ヨーロッパで最も近代的なもののひとつに数えられています。
当市は多数のアドバイス提供と徹底的な情報政策、および多くのプロジェクトに取り組んでおり、こうした活動がハイデルベルクのごみ処理政策の方向性を定めています。行政の積極的な関与により、市民や企業レベルでの環境に配慮したごみ処理の対応がうまく進められています。学校や幼稚園では、子供や生徒達がきちんと自覚を持てるよう、既に幼い頃からごみ問題、ごみ削減やゴミ分別に関する教育が施されています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/年間35,000トンの収容能力を持つハイデルベルクのコンポスト施設の見学
2) 近代的コンポスト施設
地域的廃棄物経済のコンセプトに基づき、ハイデルベルク市では広範囲にわたる地元地域全体の生ゴミを堆肥化する任務を請け負っています。当市はこのため2500万ユーロかけ、ヨーロッパでも有数な近代的で巨大なコンポスト技術施設を建設しました。この施設では、各家庭、企業および地方自治体から排出され分別収集された生ゴミを、年間35,000トンまで処理することが可能であり、処理された生ゴミは、16,000トンの堆肥に生まれ変わります。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/ハイデルベルクのコンポスト施設の見学
3) 高性能遠心分離機による、沈殿汚泥の環境配慮型・省コスト浄化
ハイデルベルクは世界規模で最も革新的な沈殿汚泥の排水システムを備えた街のひとつです。コントラクティング・モデル(対象機関が購入時に支払うべき必要な投資をすることなく、最新の技術を使用できる可能性を提供する制度。技術導入により浮いた経費を返済金として支払っていく仕組み。3.4-2)参照)からの融資を得て高性能遠心分離機を導入したことにより、沈殿汚泥の量が85%も減少し、料金支払い者へのコストも削減ができています。同時に、重金属による汚染も基準値を大幅に下回るようになりました。沈殿汚泥は土壌基礎のさらなる加工やボタ山の再耕作への利用に適しています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション
C-3 エネルギー節約を重点としたエネルギー政策
1) ハイデルベルク市のエネルギー政策
ハイデルベルク市では1997年より、エネルギーの節約と、太陽、水、バイオマス等の再生可能エネルギー利用の促進を行政の重点に置いてきました。エネルギーの責任ある取り扱いと家庭、公共施設、企業等における再生利用エネルギーの利用強化を促進し、限りある資源の有効利用(節約)や気象環境保護への重要な貢献を目指しています。また、様々な対応策や市民、産業、公共機関、各種連盟参加の各種プロジェクトが、エネルギーの合理的かつ環境に配慮した利用につながっています。ハイデルベルク市は近代的な水力発電所、ソーラー・バイオマス研究施設を設け、環境保護に関する様々なプロジェクトモデルを示しています。効率的かつ地方自治体共同のエネルギーマネジメント、エネルギーコントロールの組織的な構築と、革新的かつ成果の大きいエネルギー政策とを結びつけ、当市では持続可能な都市開発を進めています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/ソーラーシステム(太陽熱・太陽光発電)付き省エネ住宅団地の見学
2) ハイデルベルク:ソーラーシティへの道
何年も前からハイデルベルク市は、一般家庭、公共施設、企業、公的機関への太陽エネルギーの導入を進めています。多数の太陽熱・太陽光発電のモデル施設を設け、環境にやさしい、熱および電気の生産を行っています。一貫した太陽エネルギーの促進は気象環境保護のみならず、地域経済の促進、およびハイデルベルクにおける地域アジェンダ21の転換にも貢献しています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/ソーラーシステム(太陽熱・太陽光発電)付き省エネ住宅団地の見学
3) 省エネ住宅団地でのエコロジー生活
持続可能なエネルギー政策と市営住宅プログラムの枠内において、ハイデルベルク市はエコロジーかつ省エネの原則に基づきモデル住宅を建設しました。エコロジーかつ省エネを実現した建築様式で、環境にやさしい熱、電気の生産には太陽熱と太陽光を利用し、また雨水タンクも設置された、生活の質、経済性、建築のデザイン、環境配慮の全てを兼ね備えた住宅が完成しました。この住宅はエコノミーとエコロジー、そして市民からの要求が、理想的な形で一体となったものといえます。また、当市では市が所有する建物の建築や改築において、省エネハウス基準を取り入れていくよう力を入れています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/エコロジーな建築様式に基づいた、ソーラーシステム(太陽熱・太陽光発電)付き省エネ住宅団地の見学
C-4 環境・品質マネジメント
1) ハイデルベルクの病院における環境・品質マネジメント
現在病院では、看護の質の維持をと同時に、経済性、透明性、協力体制がどんどん重要になってきています。そのため将来的には、指導者、経営者および職員に対し資格等について、高い要求がなされるようになります。また、他の病院との競争力を維持するために、各病院は組織的な省コスト、効率化をはかるプログラムを開発する必要があります。
ハイデルベルク地域には、環境・品質マネジメントシステムを導入し、これにより効率化と省エネを図っている、模範的な病院があります。エコロジーかつ効率化されたマネジメント方法により、資源の有効利用等の環境保護面だけではなく、病院存在の確保と看護の質の維持、および健康衛生機関におけるコスト削減への大いなる貢献となっています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/既に何年も前から環境・品質マネジメントを導入しているハイデルベルクの大学病院の見学
2) コントラクティング・モデルによる環境保護関連技術への融資
コントラクティング・モデルは環境技術の分野においてどんどん人気を得てきています。コントラクティングによる革新的な融資方法により、地方自治体や公的および一般機関、その他企業に環境にやさしい技術とサービスを利用できるチャンスを広げてくれました。コントラクティング・モデルは、購入時に支払うべき必要な投資をすることなく、最新の技術を使用できる可能性を提供しています。ハイデルベルクの学校、市役所、市民ホール、病院等の多くの公共施設は、このような現代的な環境技術による設備が充実しています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション
3) 企業における環境マネジメント
様々なネットワークや共同プロジェクトにより、ハイデルベルク市では何年も前から環境志向の地域経済の促進を図ってきました。そして環境マネジメントシステムが、工場、一般企業から手工業事業、一流ホテルに至るまで導入されました。
具体例がとして、ハイデルベルク市と中小企業間でのプロジェクト「持続可能な経済」があげられます。このプロジェクトの参加企業は、とりわけ組織的な環境保全、工程の効率化、省コストによって利益を得ています。さらに、こうした参加企業では、労働や職業教育の場を確保してくれているため、ハイデルベルク市の持続可能な発展にとって多大な貢献となっています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/ハイデルベルク・マリオットホテルの見学
※ 1997年に世界で初めてISO 14001に基づく環境マネジメントシステムを導入したホテルのひとつです。
※ 代替場所として、環境マネジメントの承認を取得している工場(企業)の見学も可能です。
C-5 エコ・ツーリズム
1) ハイデルベルクのエコ・ツーリズム
ハイデルベルクは年間約350万人もの外国人観光客が訪れる観光都市です。持続的な都市開発の確保のために、1993年に市民、その他様々な関係グループの参加のもと、観光モデル(基準)が決定されました。この観光モデルには、観光経済の促進と同時に、環境・社会福祉に配慮した基本方針と目標が謳われています。当モデルは、ホテルやレストランの協力のもと実施が始まりました。そして質の高い観光の提供を行い、環境に配慮した形での観光客のもてなしを促進することに貢献しています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/ハイデルベルク・マリオットホテルの見学
※ 1997年に世界で初めてISO 14001に基づく環境マネジメントシステムを導入したホテルのひとつで、高品質でエコロジーな食事も提供しています。
2) エコロジー農業生産物の促進
ハイデルベルク市は1999年に、業界の協力を得て、「ハイデルベルクにおけるレストラン、配膳業者が提供する健康的な食事」の名のもとパイロットプロジェクトをスタートさせました。このプロジェクトは、当業界において、高品質かつエコロジー製品の提供と受け入れを促進すること、環境志向かつ、それぞれの自然に合った栽培や家畜の育成をする農業を目指す農家を増加させることを目標としています。社内食堂からホテル・ガルニ、世界的な高級ホテルに至るまで、数々の地域の配膳業者やホテル、レストランがこのプロジェクトに参加しました。健康的な食事の提供を、初めて環境配慮型観光都市のイメージと結び付けたハイデルベルクの当プロジェクトは、その他の観光都市にとってのモデルとなりました。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション/ハイデルベルク・マリオットホテルの見学
※ 1997年に世界で初めてISO 14001に基づく環境マネジメントシステムを導入したホテルのひとつで、高品質でエコロジーな食事も提供しています。
C-6 環境教育
1) ハイデルベルクの環境教育-大人から子供に至るまで
ハイデルベルク市の決定機関は、早期から市民の環境問題への関心を高めるため、その責任と可能性を認識してきました。特に子供や若者に対しては、早い時期から環境問題を意識した行動をできる様に遊びを交えた教育が施され、これが大きな成果を挙げています。また当市では、学校、公的機関、各種連盟や地元経済の協力のもと、数々のプロジェクトや市民団体による活動を進めています。こうした活動を通して、専門的な指導により、市民の環境に対する意識の向上に努めています。
所要時間: 2時間
進行形式: 専門家による講演、引き続きディスカッション
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