◆Alte Mainmuehle
(アルテ・マインミューレ)
2005年夏にオープンしたマイン川に架かるアルテ・マイン橋沿いのレストラン。名前から分かるように、昔は粉を挽くための水車小屋だったところを改装してレストランにしたところ。テラス席からはアルテ・マイン橋はもちろん、その先の丘にたたずむマリエンベルク要塞が、その前面の斜面全体に広がるブドウ畑とともに望める。このテラス席は特に人気なので、予約しておくのがおすすめ。
フランケンワインの中心地・ヴュルツブルク。もちろんワインリストも充実している。私がいただいたのは、ビュルガーシュピタールのシルヴァーナー(辛口・2005年)、Steinという畑のワイングートのミュラー・トゥルガウ(辛口・2004年)、ユリウスシュピタールのロートリング(2004年)と、いずれも地元・ヴュルツブルクのワイン。
シルヴァーナーはフランケンを代表するブドウのひとつ。他の地域では香りが少なく、酸も弱めと今ひとつ力を発揮できないこのブドウは、フランケンでは爽やかな酸味の中にコクをもつ極上の辛口白ワインとなる。ビュルガーシュピタールは町中にあり、昔は孤児院なども兼ねていた施療院で、院の財源として作り始められたのが、ここでのワイン作りの原点だとか。約700年の歴史を誇る。写真はこのシルヴァーナー。とてもすっきりとしていながら軽すぎず、コクのある、夏の1杯目にぴったりの味わいだった。
ミュラー・トゥルガウは、ドイツでの栽培面積がリースリングに次いで2番目に大きいというドイツワインの主要品種で、リースリングとシルヴァーナーの交配品種。マスカットのような甘い香りとともに、リースリングのすっきりとした酸も楽しめる。Steinという畑はヴュルツブルクで最も有名な畑のひとつ。ちなみに名前「シュタイン」は「石」の意。辛口とあって、甘味は心地よく感じる程度で、すっきりとした味わい。これまた夏にぴったりで美味。
ロートリングは、発酵前の黒ブドウと白ブドウの果汁をブレンドして醸造するロゼワイン。イチゴのような甘酸っぱい香りが特徴。ユリウスシュピタールもビュルガーシュピタール同様、ヴュルツブルク市内にある施療院で、1576年創立。夏はやっぱりすっきりとしたロゼがおいしい。
料理は「Fraenkisches Hochzeitsessen, Kalbstafelspitz in Meerrettichsauce mit gebratenen Semmelnudeln und Preiselbeeren」をいただいた。訳すと「フランケンの結婚式の料理/子牛の腰肉を西洋ワサビソースで ゼンメルのパスタとクランベリー添え」といったところ。その昔、フランケン地方で結婚式の料理として出されていた料理だとか。牛肉はゆでであるので、余分な脂がのぞかれ、ふんわりとした歯ざわり。ホワイトソースには、日本のワサビとは違う、マイルドな辛味の西洋ワサビが心地よく効いており美味。添えられた甘酸っぱいクランベリーと一緒にいただいてもおいしかった。パスタには焦がしバターがたっぷり。甘味を感じるそのコクはもちろん、シャリシャリとした食感も楽しめる。
Alte Mainmuehle
Mainkai 1, 97070 Wuerzburg
TEL: +49 (0) 931-167 77
FAX: +49 (0) 931-304 30 19
http://www.Alte-Mainmuehle.de
◆Weinhaus Stachel
(ヴァインハウス・シュタッヘル)
1413年にはすでに文献に登場するという歴史あるレストラン。ロマンティックな中庭があり、グレッセンホフに面して立っている。この店のモットーはフランケン地域のすばらしいワイン醸造者やワイナリーを紹介すること、というだけあって、ワインリストにはフランケン各地のワイナリーの名が並ぶ。
今日は川魚を使った料理を食べることに決めていた。というわけで、料理はSpessarter Saiblingsfiletをチョイス。イワナと炒めたキャベツを合わせて蒸し上げたものにレモンソースがたっぷり。添えられたパスタにもレモンソースとセージがきいている。イワナは臭みもなく、とろけるような歯ざわり。レモンのすっきりとした味わいで箸(正確にはフォークとナイフ)も進む。
そんな料理にあわせたのは、まずはやっぱりフランケンを代表するブドウ、シルヴァーナー。Sommerachという村のKatzenkopfという畑のもの(QbA・辛口・2005年)。深みのある爽やかな味わいが料理と相性◎。ちなみに畑の名前「カッツェンコプフ」は「ネコの頭」という意味だ。
食後、何かもう1杯飲みたいと思い、頼んだのがミュラー・トゥルガウ。シルヴァーナーとリースリングの交配種でドイツを代表するブドウの1つだ。Roedelseeという村のWolfgang Weltnerというワイングートのもの(辛口・2005年)。マスカットのような甘酸っぱい味わいの第一印象だが、すっきりとしているため、レモンの後味にも合いつつ、デザート代わりにもちょうどよかった。
Weinhaus Stachel
Gressengasse 1, 97070 Wuerzburg
TEL: +49 (0) 931-5 27 70
FAX: +49 (0) 931-5 27 77
http://www.weinhaus-stachel.de
text & photos by 成田美友
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